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4/5(日) さいたま市議会選挙候補者への要望書を発送しました。

 4/5(日)15時より当会はさいたま市市民活動サポートセンターにて、2015年のさいたま市議会選挙の主な候補者80名以上にに向けて要望書を発送しました。さいたま市議会への直接的な働きかけは初めてになります。県議会でもLGBT施策が質問されるようになってきています。今後は政令市である地元さいたま市への働きかけも強化して、埼玉県におけるLGBTの施策強化に向けて動いていきたいと思います。

 なお県議会議員選挙候補者への働きかけは予算の関係上見送りました。したがって要望案とは違う要望書となりましたが、この点はこの場を借りてお詫び申し上げます。

 しかし市議会選はいずれも低投票率が予想されています。まずは有権者としてひとりでも多くの市民がLGBTを応援する議員へ投票することが、施策実現の第一歩となります。是非皆さんも投票所に足を運んでいただきたいと思います。

 要望書は以下の通り

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さいたま市議会議員選挙 候補者 各位

埼玉県におけるLGBT施策の取り組みへの要望書

レインボーネット埼玉

吉田昭(本名 吉田貴昭)

 レインボーネット埼玉は埼玉県におけるLGBTの差別撤廃などを目指す非営利の団体であり、この文章は県内のLGBTを代表して当会が県議会およびさいたま市議会議員選挙の候補者の皆様に対し、学校でのLGBTの生徒たちへの差別の撤廃を県・市として主導してほしいなどの項目からなる要望書です。以下当会の主張を説明いたします。

1.LGBTとは何か?

 LGBTとはレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字をとった言葉であり、多様な性的指向(どの性別を好きになるか)と多様な性自認(心で自分をどんな性別だと思うか)を持った人々のことです。同性を好きになる人は同性愛者、心と体の性別が一致しない人はトランスジェンダーであり、トランスジェンダーが医学的診断を求めると性同一性障害となります。

日本でも最新の調査によれば人口比で5%程度のLGBTがいると思われ [電通, 2013]、けして少数ではありません。しかしこれまでLGBTは学校や職場でもその存在が認知されるどころか様々な偏見にあい、生活や職業に様々な不利益を受けてきました。

2.当会の要望

 こうした差別を解消し埼玉のLGBT生徒が安全に学べる地域づくりを進めるため、当会は以下の点を要望いたします。

 平成27年度以降のさいたま市の「人権教育及び人権啓発推進さいたま市実施計画」のうち6-5「様々な人権問題に対する相談システムの充実」の部分にLGBTへの差別をなくすための学校教育・スクールカウンセリングの実施を盛り込むでください。

 平成27年度以降のさいたま市の「さいたま市いじめのないまちづくりネットワーク」の会議で学校におけるLGBT学生へのいじめを討議してください。

3.LGBTの現状と必要な施策

 おりしもアメリカでは国際的な大企業アップルコンピューターのCEOであるティム・クックがゲイ(男性同性愛者)であることを公表しました。南北アメリカやヨーロッパを中心に彼のようにビジネスや政治の分野で目覚ましい活躍を遂げるLGBTは多く、我が国でも経済や国民生活の問題を解決するため、そのような当事者の活躍が求められています。しかし我が国の現状はLGBTにとってあまりにも抑圧的で、多くの当事者が苦しみ活躍の場を奪われています。

例えば当事者団体が行った調査によると、約7割のLGBTは学校でのいじめを経験しており、差別が深刻な男子の場合は2割から1割が性的な暴力を受けたと回答しています [ホワイトリボンキャンペーン, 2013]。またHIV関連の調査ではゲイ・バイセクシュアル男性の自殺未遂率が異性愛者の5倍以上に登ることが明らかになっています [日高庸晴etc, 2008]。また私たちが関わった調査ですと、ひきこもりや不登校を経験したLGBTらのうち4割が学校関係者からの差別を経験していたと報告しています [あじさいの会, 2013]。このような深刻な自体から子どもたちを救う政策が必要とされています。

 ついては学校において以下のような対策がとられる必要があります。

 教師がLGBT生徒を差別せずこころの支えとなるような研修

 マジョリティの生徒がLGBT生徒を差別・いじめの対象としないようにするための、LGBTの人権を取り上げた授業。

 LGBT生徒の孤立感や悩みを解消できるようなスクールカウンセラーの配置。

などが必要と思われます。前項にある要望はこれらの施策を実現するための基盤づくりとなります。方針への明記や委員会での議論を通じて、LGBT生徒の安全が一刻も早く保たれる学校が埼玉県やさいたま市などにおいてできることを願っております。

当会は今後もLGBTの存在すら定かではなかった埼玉県で孤軍奮闘し必要な知識の普及に務めてまいります。市議会におかれましても埼玉の子どもたち一人ひとりの成長を守るためのLGBT施策について、ぜひ指導的な立場に立っていただきたいと思います。

レインボーネット埼玉 代表 吉田昭(本名 吉田貴昭)

引用文献

あじさいの会. (2013). 性的マイノリティと不登校・ひきこもり経験についてのアンケート.

ホワイトリボンキャンペーン. (2013). LGBTの学校生活に関する実態調査.

電通. (2013). 電通総研LGBT調査2012.

日高庸晴etc. (2008). 我が国における都会の若者の自殺未遂経験割合とその関連要因に関する研究.

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以上となります。レインボーネット埼玉は引き続き情報公開にも力を入れていきます。

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